【自然素材の話~塗装の素材】
【自然素材の話~塗装の素材】
「自然素材の話」シリーズ、前回は塗装の素材『板張り(板壁)』のお話をしました。
前回はこちらから>>https://www.fujimokunoie.jp/blog/180531【板張り(板壁)のお話】
今回は、塗装の素材『塗料』のお話です。
塗装とは、内装下地に塗料を塗ったり吹き付けて仕上げる方法です。いろんな素材がある中から、ここでは、自然素材の塗料のお話をしましょう。
1.木材に塗る塗料~お勧めは「キヌカ」
床や壁天井を木材で仕上げる場合、塗料を塗るワケはその表面を汚れにくくするためです。木に塗るための自然素材の塗料は、亜麻仁油、桐油、蜜蝋などの植物油と溶剤でつくられるのが一般的で、木の内部に浸透するため「木の呼吸」を妨げないのがいいところです。昔の人は、お米を精米したときに出る米ぬかを煎り袋に包んだ「ぬか袋」で床や家具などを磨いていたそうです。フジモクでは、この先人の知恵を現代に応用した、米ぬかが主原料の「キヌカ」という塗料をお勧めしています。「キヌカ」の特徴は、溶剤をいっさい使わない主剤100%なので、赤ちゃんがなめても大丈夫なくらい安全な成分です。無臭で粘性が少なく塗りやすいため、後々のメンテナンスとしてご家族で塗られるにはもってこいの素材なのです。
2.壁や天井に塗る塗料~お勧めは「ホタテペイント」
壁や天井に塗装する塗料もいろんな素材があります。一般的なのは下地用壁紙に水性塗料(アクリルエマルションペイント=AEP)を刷毛やローラーで塗るやり方です。油性塗料、漆喰や珪藻土など自然素材を塗料にしたもの、さらには黒板として使えるようになる黒板塗料など機能を付加した塗料もあります。その中で、フジモクでは、北海道の「ほたて貝」を原料とした塗料「ホタテペイント」をお勧めしています。もともと北海道や東北地方で産出される「ほたて」の貝殻が大量に廃棄される中、その有効利用として研究開発されたのが、ホタテの貝殻を粉砕し、焼成した粉末(炭酸カルシウム)が、化学物質を吸着分解する機能が確認され、抗菌、消臭機能を有して
いることが分かりました。さらに多孔質なので、調湿効果もある…というなんとも夢のような素材。
フジモクの家ショールーム「キト暮ラスカ」では、壁の一部を自然素材の壁紙「ルナファーザー・チップス」を下地に「ホタテペイント」の塗装で仕上げています。是非、表面の質感と共に心地よい空気感をご体感ください。