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【日本の森林の話~静岡県の森林で育まれた木を使う④】/富士・富士宮・三島 フジモクの家

【日本の森林の話~静岡県の森林で育まれた木を使う④】

前回、「静岡県の森林」というテーマで、静岡県中部地域の森林とそこから伐り出される木材「オクシズ材」のお話をさせていただきました。今回は「静岡県の森林」の最終回静岡県天竜地域の森林とそこから伐り出される木材のお話です。

 

【日本三大人工美林のひとつ、天竜美林】

浜松市の北部に位置する天竜区は、天竜川流域に広大な森林があり、その森林面積は8万6千ha、森林の割合はおよそ91%という豊富な森林資源に恵まれた地域です。その歴史は治山治水を目的に江戸時代から植林が進みます。明治時代に入り、暴れ天竜と言われた天竜川の氾濫を防ぐためにと、金原明善が私財を投じて行った植林事業が発端となってさらに拡大していきました。その長い育林(森林を育てること)の歴史を経て美しい森林が形成され、吉野、尾鷲と並び日本三大人工美林のひとつ「天竜美林」と呼ばれています。

【木目が美しく、狂いの少ない天竜杉】

長い育林の歴史を誇る天竜美林から伐り出される杉や桧は「天竜材」と呼ばれ、特に「天竜杉」は全国的にも知られるブランドとなっています。南アルプスの清流が注ぐ天竜川流域は温暖で雪害が少なく、育林するのに恵まれた気候だと言われ、そのおかげでまっすぐで節も少ない木材として優れた特徴を持つ木が多く育つのだそうです。
フジモクの家では、「天竜杉」「床板」に使用しています。木目が素直で美しく、肌ざわりがやわらかく温かみのある材質を活かすためです。そして「オクシズ材」と同様、天竜地区の製材業者ともネットワークを構築しており、天竜美林から伐採、製材、乾燥、加工まで一貫生産する製材業者から直接購入しています。他地域の杉の床板を使用した経験もありますが、「天竜杉」が四季を通じての狂いが一番少なかったことで、標準仕様の床板としてお勧めしています。

これまで、日本の森林、そして静岡の森林とそこで育まれる木々のことをお話してきました。話の中で、フジモクの家が地元の森林を大切にし、そこから伐り出された木を使うことにこだわる理由(わけ)に共感いただけたらとてもうれしく思います。

さて、次回からは、ムクの木と相性が良く、爽やかで快適な空間をつくりだす自然素材のお話をしていきたいと思いますので、引き続きお付き合いの程よろしくお願いいたします。