森林と木材の話 1.木材はどこから来ているの? ~実は、日本は森林大国
木材はどこから来ているの?①
~国土の森林率と木材輸入率「約7割」という日本の現実
住宅や公共施設など建物の床や柱。テーブル、イス、ベッドなのの家具。お椀や箸、おもちゃ、生活小物…。皆さんが日常生活で使っている、あるいは様々な場所で何気なく触れている「木」の多くは、国産ではなく海外からの輸入材ということをご存知でしょうか?平成26年版森林・林業白書によると、日本で使われている木材の約7割が海外からの輸入材(国産材比率は28.6%)なのです。
日本で使われている木材は、どこから来ているのか?
おもな輸入先は、北米(カナダ、アメリカ)、東南アジア(マレーシア、インドネシア)、欧州、ロシア。その他にもオーストラリア、チリ、ニュージーランド、中国など世界中から日本に木材が来ているのです。
これだけ大量に海外から木材が来ているので日本には森林が少ないのかも?と思われるかもしれません。日本の森林はというと、国土面積約3700haも森林が占めていて(森林率67%)、世界の国の中でも森林率の高いフィンランド(74%)やスウェーデン(67%)と並んで、先進国の中では有数の森林大国なのです。
さらに、森林に占める人工材は、森林全体2500万haのうち1000万ha(4割)もあり、1000万ha以上の人工林を持つ国は、中国、ロシア、カナダ、そして日本しかありません。
それなのに何故、海外から来る木が多いのでしょう…?
次回は、日本の森林の歴史を辿りながらその理由をお話ししたいと思います。