日本の森林の話①~針葉樹林と広葉樹林、天然林と人工林
「日本の森林の話①~針葉樹林と広葉樹林、天然林と人工林」
これまでのお話で、日本の国土の約7割も森林が占めている、日本は世界有数の森林大国というお話をしました。今回は、日本の森林を構成する樹林の話です。
【森林を構成する2つの分類】
一つ目は、樹種による分類の針葉樹と広葉樹林です。
針葉樹は葉が針のように細く、幹がまっすぐ上に伸びるものが多く、木材としては軽くやわらかいのが特徴です。スギ、ヒノキ、マツ、モミなどがお馴染みですね。広葉樹は葉が平たく広がっていて、枝葉を横に広げたものが多く、木材としては重く硬いのが特徴です。ナラ、ブナ、カバ、シイ、カエデ、カシ、サクラなど様々な樹種があります。
次に、もうひとつの分類、それは天然で人の手が入れられていない天然林と、人の手で植えられ育てられている人工林です。
【2つの分類で構成される、日本の森林の実態は?】
では、日本の森林は実際にどうなっているのでしょう。
1.針葉樹林と広葉樹林の面積比は53:47。ほぼ半々の割合。
2.天然林と人工林の面積比は、56:44.天然林のほうが広い面積を占めています。
3.人工林の97%が針葉樹林。これは、皆さんもご存知の通り、針葉樹の特性によるものなんです。
スギ、ヒノキ、カラマツは成長が速く、幹がまっすぐ伸び、軽くて柔らかく、建築用の木材として利用
するのに適しているため植えられたということですね。
4.逆に、天然林では広葉樹林が8割以上を占めています。
(林野庁、平成24年度の森林資源の現況より)
次回、「日本の森林の話②~地球の自然保護のため、使うため。」に続きます。