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床の間で、飾りを楽しみましょう。/ 富士・富士宮・三島 フジモクの家

【床の間で、飾りを楽しみましょう】

 

 

2017年も残すところ数日となりました。クリスマスの飾りをしまい、鏡餅や正月飾りなどに変えて新年を迎える準備で忙しくなりますね。

ところで、みなさんのお家には、「床の間」ってありますか?

鏡餅は、家の中の「床の間」に置くのが定番ですね。今回は、「床の間」についてお話しましょう。

 

【床の間の歴史】

正しくは「床(とこ)」で、「床の間」は俗称とされています。

床とは、座する場、寝る場所という意味があり、奈良時代に身分の高い貴族が座る場所を一段高くしていたことが始まりと言われています。又、「とこしえ(永久)」という意味も持ち、その家の繁栄を象徴するものとして和室の一番いい場所に設けられたとされています。

基本的には床柱と床框で構成される床の間。室町時代から安土桃山時代にかけて寝殿造から発展した書院造が武家の間で広まっていくうちに床の間は豪華になり、その家の力を示す役割を担うようになりました。そして江戸時代に、千利休の簡素簡略の境地である「わび」の精神を重んじた数寄屋風書院で床の間は完成されたとされます。

 

【床の間の用途】

床の間は、お客様をもてなす部屋(客間)にあり、床の間を背にするのは最も身分の高い人ということで、床の間が上座となり反対側が下座となります。

江戸時代には、領主や代官など自分より身分の高いお客様を迎えるために庄屋など一部の庶民の住宅にも床の間が作られるようになりました。明治時代になると、一般の住宅にも床の間が作られるようになり、家の主人のいるところに装飾を施して主人の権威を演出したと言われています。床の間そのものは、絵画や観賞用の置物などを展示する空間であり、主に掛け軸や置物、生け花などが飾られてきました。

 

 

現在は掛け軸をかける習慣が衰え、和室の用途も多様化され、畳の部屋でも床の間を省略することが多くなりましたが、お気に入りの絵や置物を飾るスペースとして。畳の部屋の板の間や飾り棚、吊り押入れなどを施して「床の間」のような場所を造ってみてはいかがでしょうか?